内容説明
８０年代ニューオリンズ。ひとりの青年が軍を除隊し、古巣ともいえる街に戻ってきた。彼の名はソニー。娼館を営む母に男娼として育てられた彼は、やがてその美貌と才能で歓楽街の“伝説”とまで呼ばれるようになっていた。だが彼には夢があった。カタギとしてまっとうな人生を歩みたいという夢が…。ソニーは母親の反対を押し切って軍の友人を頼り仕事を探し始めるが、現実は厳しかった。しだいに夢と現実のギャップに絶望し、ずるずると元の生活に堕ちていくソニー。だが、新入りの娼婦キャロルは夢をあきらめないでと彼を励ますのだった。運命的に惹かれ合い、求め合うソニーとキャロル。愛を知ったふたりは「普通」の生活に踏み出したいと願うのだが…。胸をつくせつなさ、人が新しい人生を生き直すことの難しさを描いた珠玉の名作。
