内容説明
何かが狂っている。どこかが壊れている。怨み、妬み、狂気、執着…。平和なはずの日常にぽっかり空いたマンホールのごとき落とし穴。それらはすべて人の心の欲が生みだした闇である。その罠に運悪く落ちてしまった人々がいる。彼らの見た恐怖は、もはや霊を遙かに超えていた。まさに人間地獄。現実は虚構を超え、人は霊を凌駕した。いまこの世でもっとも怖いのは、あなたの隣のその人なのかもしれない…。『「超」怖い話』の著者が放つ最先端のリアルホラー。
目次
五分間の人
お道具
イマーゴ
混ざられて…。
あいのり
男の純情
出会い系
お疲れ割引
ハンモック
日本専用〔ほか〕
著者等紹介
平山夢明[ヒラヤマユメアキ]
1961年神奈川県生まれ。蠍座のB型。映画、ビデオの批評、製作からCFの企画、インタビュー、ルポ、自動販売機の営業、コンビニの店長と、様々な職歴を重ね、現在は生理的に嫌な話を書かせたら日本で三指に入る小説家にして、日本でいちばん陽気な怪談ライター
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
夢追人009
288
東京伝説シリーズ3冊目は、あの古典の名作「ジキル博士とハイド氏」の様に意外にも本当に珍しく鬼の平山と仏の平山が読めましたよ。えげつないのはいつもの通りで当然ですが、人情噺は滅多に読めない貴重な鬼の目に涙の作品ですね。『イマーゴ』オッツがヨーロッパの某国で「イマーゴ」と呼ばれるもの凄い非合法のドラッグが流行った時の話をしてくれた。安くて作用が長く続き後になる程よくなるという。イマーゴを手に入れた女は「すばらしい神様ありがとう」と言いながら泣きセックスは二日間ぶっ続けでやりまくっても快感が全く褪せないと言う。2021/06/17
鬼灯の金魚草
33
薬物はいかんのじゃぁ〜‼︎どんなに興味があってもいかんのじゃぁ〜。自分の目玉から虫の幼虫出したく無いじゃろ?プリンのおじちゃんは悲しゅうて、悲しゅうて。堪らんのう。2017/08/04
じゅんぢ
30
今回、一番印象に残った話は「アベちゃん」と「ニューハーフ」。どちらの作品も股間が縮み上がった。2022/01/21
はま
30
ぞんびん嬢に借りた本。平山さん四冊目。過去読んだものより怖いかもしれん。何が怖いって「小説」じゃないのよ、これ。本人から聞いた体験談、ってスタンスを崩さないのが恐ろしい。もう深夜に1人でタクシー乗れんし、遮断機のそばには寄れんし、プリンも買ってあげられないよ。東京まじ怖い。2012/06/27
007
20
これも怖い。狂気。これ実話じゃないんですよね?怖さの中に切なさもあるお話も。2016/01/17