内容説明
19歳のニールは精神を煩い、病院から退院したばかり。愛読書であるJ・D・サリンジャーの『ライ麦畑でつかまえて』を片時も離さない。ある日、授業で「『ライ麦』の主人公ホールデン・コールフィールドのその後を書く」という課題を出されたニールは、サリンジャーに直接答えを聞くしかないと考え、ガールフレンドのTJと共にニューヨークへ向かう。旅の途中、ふとしたケンカをきっかけにTJと別れ、たったひとりでニューハンプシャーで隠遁生活をしているサリンジャーに会いに行くが、そのときやっと、自分にとって一番大切なものが何であるかに気づく…。学校を飛び出し、恋を知り、大人への階段をのぼる少年のビタースウィートな青春ストーリー。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
マッピー
3
ダメです。この手の話。 映画のノベライズだということだそうですが、感動がお手軽すぎる。 人の命を感動の起点にする造りが、本当に嫌い。 主人公が精神的に幼すぎて、19歳には思えない。 ええ、まるで中二。 周りが全然見えていないし、人の都合なんて気にしない。 この程度で大人への階段をのぼったとは言えないのでは? ただ、サリンジャーは本当にアメリカできちんと愛されている作家なんだなと思った。 そこは伝わりました。2014/12/02
tacarps
0
どうしてこの本を買ったのか覚えていない。おそらくキャッチャー・イン・ザ・ライを読んだ後に、何かの拍子で買ったはずだが…。本棚を整理して出てきたため読んだが、内容の感じ方も買った時に読んでいれば少なからず変わっていたのだろう。映像化作品だけあって情景描写などは分かりやすく、一見重たいテーマを温かく包み込んでおり、キャッチャー・イン・ザ・ライよろしく考えさせられた。2013/11/03
Pinky
0
ライ麦畑でつかまえての本がこのストーリーに大きく関わってきているが、そのストーリーを知らなくても楽しめる本になっている。主人公の抱えている問題や立場は、非現実的ではあるが、心模様やあらゆる葛藤は誰もが持ち合わせたものだと思う。だからこそ、共感できる部分もあった。自分自身を見つける事、向き合うことは、容易ではないけどだからこそ、自分としっかり向き合えた時に人は強く前を向いて進めるんだと思う。2012/08/29