出版社内容情報
庭園の美にふれることによって、作庭者の創造精神に学ぶ。
内容説明
たたずまいに秘められた美の文化。静かな美しさをたたえる庭園・公園にも、その背後には語り尽くせぬ歴史がある。日本とヨーロッパ、対照的に見えるふたつの流れから、21世紀の景観デザインを示唆。
目次
1 日本庭園の歴史(東アジアの庭園;日本庭園の黎明;平安時代の庭園 ほか)
2 西洋庭園の歴史(古代ギリシアとローマ;イスラム世界の庭園;中世の庭園 ほか)
3 公園緑地の流れ(都市公園の誕生と発展;日本の公園、誕生と発展;20世紀における展開)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
chang_ume
5
意外と類書が乏しい西洋庭園の通史概説を主に。「整形式庭園」(イタリア式、フランス式)の流行が、18世紀以降に「風景式庭園」(イギリス式)に変化する流れをまず。「あるがままの自然美」の称揚は西洋庭園史にとって大きな画期だった。一方で19世紀以降、帝国主義を反映するかのように、英国では外国産の植物が収集・陳列される「イタリア式」(整形式)が復権。またフランスではナショナリズム高揚に伴う「イギリス式」への反発から、「フランス式」が見直される動きも。このあたり単線的ではない変遷がうかがえて興味深いものでした。2018/08/18
OKKO (o▽n)v 終活中
1
大学教科書。◆日本庭園パートは開いてもいないが、イタリア式庭園から20世紀の公園緑地まではまさに穴のあくほど読んだため、ついにページがバラバラにww◆その後探したが、西洋の庭園について、ガーデニングとかじゃなくて大芸術と位置づけ、歴史的変遷をザクっと解説した入門書を他にほとんど見つけておらぬ。ズイレンの『ヨーロッパ庭園物語』(知の再発見双書)か。◆匹敵する入門書があるなら、どなたかぜひ紹介してくだされ。積極的に読む! ◆ただしモノクロなんで、カラー写真満載の他の本やネットと抱き合わせて使う必要あり。2012/08/07
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- 和書
- 死者と先祖の話 角川選書