内容説明
ヴィトゲンシュタインの言語論との関係も視野に収め、またテクストのコンピュータ解析を行なうなど、今日のキェルケゴール研究の到達点を示した国際シンポジウムの成果。
目次
1 美学と「美学的なるもの」
2 絶望の「女性的」ならびに「男性的」形態について
3 思慮分別―美徳から悪徳へ
4 キェルケゴールを道徳哲学者として分析的に解釈すること
5 キェルケゴールの「倫理的断片」に見られる道徳的行為主体
6 アブラハムとディレンマ―キェルケゴールの目的論的停止再考
7 倫理的=宗教的権威の規準―キェルケゴールとアドルフ・アズラー
8 キェルケゴールの教義論―一つのポスト・モダン解釈
9 自己の道徳心理学をめぐってキェルケゴールがはたした貢献の再評価
10 キェルケゴールの自己論
11 キェルケゴールによる善の提示
12 キェルケゴールとパトス―『後書』における一概念の研究