出版社内容情報
近現代教育において医科学的知識は、子どもを判別・分類・序列化する基準として機能する一方、教育の可能性を広げてきた。教育と医科学が生み出した、教育から排除された子どもたちやそれを支援する人々の、「生きること」をめぐる闘いや葛藤を教育史の視点から明らかにする。
【目次】
序 章 「生きること」の教育社会史へ(河合隆平・三時眞貴子)
【第Ⅰ部 人々の健康を管理する】
第1章 フランスの学校衛生とバイオポリティクス
――20世紀転換期子ども期の医療化における「分類する権力」(河合 務)
第2章 ロンドンの基礎学校における健康政策
――20世紀転換期の子どものシラミ駆除計画における断髪措置の採用(増田圭佑)
第3章 国民学校卒業後就職予定者への疾病対策
――アジア・太平洋戦争下の労働力動員の論理としての結核対策(三井 登)
【歴史が照らす現在①】予防接種の歴史と子どもの健康(小川眞里子)
【第Ⅱ部 人々を判別・分類・序列化する】
第4章 アメリカにおける移民の子どもの分類と教育
――1916~1922年ニューヨーク市公立学校の知能テスト(大森万理子)
第5章 日本におけるハンセン病「未感染児童」問題
――1930~50年代の国立療養所長島愛生園愛生保育所を事例に(松岡弘之)
第6章 日本における障害児の早期発見と分類・序列化
――1960~70年代における「不幸な子どもの生まれない施策」再考(土屋 敦)
【歴史が照らす現在②】地球全滅時代における分類と序列化――反核運動の観点から(竹本真希子)
【第Ⅲ部 人々の「生きること」を支える】
第7章 植民地朝鮮の既婚女性と母親に対する育児啓蒙
――泰和女子館の児童健康会における「優良な子ども」の創出(田中友佳子)
第8章 イギリスにおける子どもの「救済」と就労可能性
――20世紀初頭インダストリアル・スクールの健康管理(三時眞貴子)
第9章 ドイツにおける肢体不自由児のケアの論理
――20世紀初頭クリュッペルハイムの治療・教育・職業訓練(中野智世)
第10章 地域で生きる筋ジストロフィー児の医療と教育
――1970年代東京都日野市における難病対策と訪問学級(河合隆平)
【歴史が照らす現在③】アメリカにおける教育の医療化と認知機能強化をめぐる論理
――認識的正義に基づく倫理学的再評価の試み(堀内進之介)
終 章 教育と医科学の交錯する現場から「生きること」を問う(三時眞貴子・河合隆平)
内容説明
近現代の教育現場では医科学的知識をどのように用いて人々の「生きること」を管理・分類・支援してきたのか、歴史的に検討する。
目次
「生きること」の教育社会史へ
第1部 人々の健康を管理する(フランスの学校衛生とバイオポリティクス―二〇世紀転換期子ども期の医療化における「分類する権力」;ロンドンの基礎学校における健康政策―二〇世紀転換期の子どものシラミ駆除計画における断髪措置の採用;国民学校卒業後就職予定者への疾病対策―アジア・太平洋戦争下の労働力動員の論理としての結核対策)
第2部 人々を判別・分類・序列化する(アメリカにおける移民の子どもの分類と教育―一九一六~一九二二年ニューヨーク市公立学校の知能テスト;日本におけるハンセン病「未感染児童」問題―一九三〇~五〇年代の国立療養所長島愛生園愛生保育所を事例に;日本における障害児の早期発見と分類・序列化―一九六〇~七〇年代における「不幸な子どもの生まれない施策」再考)
第3部 人々の「生きること」を支える(植民地朝鮮の既婚女性と母親に対する育児啓蒙―泰和女子館の児童健康会における「優良な子ども」の創出;イギリスにおける子どもの「救済」と就労可能性―二〇世紀初頭インダストリアル・スクールの健康管理;ドイツにおける肢体不自由児のケアの論理―二〇世紀初頭クリュッペルハイムの治療・教育・職業訓練;地域で生きる筋ジストロフィー児の医療と教育―一九七〇年代東京都日野市における難病対策と訪問学級)
教育と医科学の交差が拓く地平―「生きること」を問う意味
著者等紹介
三時眞貴子[サントキマキコ]
広島大学大学院教育学研究科博士課程後期単位修得満期退学。所属:広島大学大学院人間社会科学研究科准教授、博士(教育学)。専門:イギリス教育史
河合隆平[カワイリュウヘイ]
東京学芸大学大学院連合学校教育学研究科博士課程修了。所属:東京都立大学人文社会学部准教授、博士(教育学)。専門:障害者教育史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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