内容説明
東アジア漢字圏では、「文」はこの世界にあまねく存在するという考えがあり、文を読むことと地球を読むことは等価であるといえます。そこで本書では、洋の東西を問わず、文学・歴史・哲学など人文学の名著から、「人新世」時代の地球を読み解きます。
目次
人新世の地球環境学―まえがき
第1章 物語と風景(水面からのまなざし―野田知佑『日本の川を旅する』;歩くことから見えるもの―鶴見良行『マングローブの沼地で』鎌田慧『ぼくが世の中に学んだこと』ノーマ・フィールド『天皇の逝く国で』 ほか)
第2章 未来と想像(システムとしての地球科学―安成哲三『地球気候学』;ミクロの線で書かれた水墨画のようなかそけき未来―朝吹真理子『TIMELESS』 ほか)
第3章 存在と世界(人・技術・自然―コロナの時代にハイデガーを読む―ハイデガー「技術への問い」;環境と自己―意識空間の構造と言語―井筒俊彦『意識と本質』 ほか)
ことばの花束―あとがきにかえて(外間守善・仲程昌徳・波照間栄吉編『沖縄 ことば咲い渡り』)
著者等紹介
寺田匡宏[テラダマサヒロ]
総合地球環境学研究所客員教授。ひと、もの、いきものの関係を人文の立場から研究。国立歴史民俗博物館COE研究員、国立民族学博物館外来研究員、ドイツ・マックスプランク科学史研究所外来研究員、総合地球環境学研究所特任准教授などを歴任(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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