内容説明
身近な環境問題に向き合うには、まず何よりも、私たちが地域に存在する問題・課題を知る必要がある。本書では、映像やワークショップ、ボードゲームなどのツールを用いて、地域の諸問題を“見える化”し、その過程で、人と自然のつながりが再構築されていく様子を描き出す。
目次
第1部 異なるまなざしから対話を生む(記憶を可視化し、可能性を顕在化する―「一〇〇才ごはん」と「三才ごはん」をめぐる映像とインスタレーション;環境教育としての映像―土と暮らす陶芸家の自然観から学ぶこと;地域に根ざした自然の恵みと災いを再考する―滋賀県比良山麓の地域文化をとらえた映像が生みだす対話;空から流域を俯瞰する―琵琶湖とラグナ湖における水を通した人と自然のつながり;変えるもの、変えてはならないもの―宮崎と東ティモールで「日常」を撮る;まなざしを共有する―ブータン王国の食に関する映像上映の事例から)
第2部 対話から協創を仕掛ける(「私」の問題から「私たち」の問題解決へ―ザンビアの子どもクラブのデジタル・ストーリーテリング;分散した研究のプラットフォームをつくる―ニホンミツバチ・養蜂文化ライブラリーと、伝統養蜂の映像化;専門家と非専門家の「わからなさ」の可視化―「同位体座談会」を通して;社会課題をボードゲームにする―コモンズの悲喜劇、マナーな食卓、サンタチャレンジ;超学際研究でルーブリックを使う―コミュニケーションと自己評価;アイデアを可視化し、発想を育む)
著者等紹介
近藤康久[コンドウヤスヒサ]
総合地球環境学研究所准教授。東京大学大学院人文社会系研究科博士課程修了、博士(文学)。専門は考古地理学、オープンサイエンス論、環境社会論
マレー,ハイン[マレー,ハイン] [Mallee,Hein]
総合地球環境学研究所副所長、教授。オランダ・ライデン大学文学部博士課程修了、博士(文学)。専門は農村開発、資源ガバナンス、エコヘルス(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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