内容説明
時代を変える「教育」がある!!優れたリーダーを育て、自身もまた激動期に鮮やかな足跡をのこした洪庵。人としてのあり方にも及ぶその教えは、現代日本に警鐘を鳴らす。
目次
第1章 幕末の学舎―適塾と交叉する知の時空
第2章 緒方洪庵と蘭学の系譜
第3章 洪庵の蘭学と結婚
第4章 適塾の教育
第5章 医師としての活躍
第6章 西洋医学者としての貢献
第7章 医の実践
第8章 コレラとの闘い
第9章 将軍奥医師
第10章 門下生の時代
著者等紹介
阿部博人[アベヒロト]
現在、株式会社公共ファイナンス研究所代表取締役、NPO法人企業社会責任フォーラム代表理事、学校法人日美学園日本美容専門学校校長。1960年北海道生まれ。1983年松下政経塾修塾(松下政経塾第4期生)。2010年東洋大学大学院経済学研究科公民連携専攻修士課程修了(経済学修士)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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なつきネコ
27
幕末の教育機関、適塾は今の感覚と違う。ひたすらに原書を訳す。時代的に漢文素養の次に蘭学を学ぶんだため、漢文の「温故知新」の観念や救民などの姿勢だ。そして、老いてなお英語を学ぼうとする緒方洪庵の姿勢。そんな彼からして福沢諭吉の若さが羨ましかったんだろう。現代の学問は自分の将来のための名理を求めるなの姿勢とは違う。適塾の「人のため、世のため、国のため」という姿勢こそ現代に必要だ。だから、生徒たちの中に同愛社を作る高松凌雲や、日本赤十字社の創始に関わる佐野常民など、金や出世でなく貧民治療にかかわる機関を作った。2024/10/15
Go Extreme
2
幕末の学舎―適塾と交叉する知の時空; 佐久間象山の文武学校 吉田松陰の松下村塾 広瀬淡窓の威宣園 緒方洪庵と蘭学の系譜: 3つの蘭学 洪庵の蘭学と結婚: 適塾を開く 八重夫人の生涯 緒方家の子どもたち 適塾の教育: 塾則と入門料 塾生の日常生活 語学教育 物理学と科学実験 医学と解剖 適塾と大阪書生の特色 漢学と蘭学 幕末の動乱 オランダ語から英語へ 医師としての活躍 第西洋医学者としての貢献 医の実践: コレラとの闘い 将軍奥医師 門下生の時代: 大村益次郎 福沢諭吉 橋本左内2024/09/11
在我壷中
1
著者も『あとがき』へ書きます。『賢者は歴史へ学び、愚者は経験に学ぶ』と小林秀雄も本居宣長へ『昔を今になぞらえ、今を昔になぞらえ知る』と。今に韓国へ『ナッリターン』を眺め、昨日の『東京駅騒動』をなぞる時、昔を何時?となぞるのか?独立、主権無き李朝の結果の『ナッリターン』戦後我が国、李朝宜しく戦後日米安保へ民主主義へ、アメリカの属国隷属と、主権、独立無き政治状況、将に!昨日の『東京駅騒動』を韓国社会、民度、民意へ重ねて眺めてしまったのは私だけなのかと『適塾』と『天保』の人々を日本人を私には『昔』としたいかと2014/12/20