内容説明
「安全な出産」を支えるのは、だれか?病院出産は、ほんとうに安全か?かつては自宅出産が当たり前、いまではほぼ九九%が病院出産。ところが安全を求めた結果のはずの病院出産が危うくなっているのは、どうしたわけか。そもそも女性が求める出産とはどういうものか。これまで出産を支えてきた産婆・助産婦・助産師を軸に、この百年間の出産に関わる環境の変化を明らかにする。
目次
序章 産む場所がない?―二一世紀の出産
第1章 新産婆の登場
第2章 新産婆がもたらした方法
第3章 手の技が産婆の命
第4章 「母子保護の戦闘員」から受胎調節実地指導員へ
第5章 自宅出産から病院出産へ
第6章 産む側からの主張
第7章 第三次お産革命の現在
終章 これからの出産に向けて
著者等紹介
安井眞奈美[ヤスイマナミ]
1967年、京都市に生まれる。1990年、大阪大学文学部日本学科卒、1997年、大阪大学大学院文学研究科日本学専攻博士後期課程修了。文学博士。現在、天理大学文学部教授(歴史文化学科考古学・民俗学専攻)。2009年2~3月、フランス国立社会科学高等研究院(EHESS)の招聘で日本の出産環境の変容について講義。専門は民俗学、文化人類学。日本とミクロネシアをフィールドに、出産環境の変容を明らかにする研究を進めてきた。また身体と怪異に関する研究にも着手している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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