政治的アイデンティティの人類学―21世紀の権力変容と民主化にむけて

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ A5判/ページ数 340,/高さ 22cm
  • 商品コード 9784812211663
  • NDC分類 316.8
  • Cコード C3039

内容説明

世界各地で主張され始めている「先住民」アイデンティティは、リベラリズムの障害となるのだろうか?No!政治的アイデンティティという新しい概念は、アイデンティティと政治を再節合し、アイデンティティの持つ力を再考させる。それは、21世紀―ポスト・グローバル化時代に、これまで排除されてきた人々を政治参加へと導き、民主化を推し進める力を秘めているのである。

目次

二一世紀における政治的アイデンティティの概念化
第1部 政治的アイデンティティの系譜(政治的アイデンティティとは何か?―パワーの視点からアイデンティティを分析する批判理論に向けて;キベラ・レッスン―ケニアにおける土着性とヌビのアイデンティティ;国家のなかで民族を生きる―二〇〇七年ケニア総選挙後の牧畜社会におけるアイデンティティの出現と消滅)
第2部 文化的アイデンティティと政治的アイデンティティの差異(博物館と政治的アイデンティティ―北海道の地方博物館を例に;ジェンダー・エスニシティ・宗教との交渉―北米アジア系女性の複合的アイデンティティ)
第3部 先住民という政治的アイデンティティの行方(国際法から「先住の民、先住民」への呼びかけ;カラハリ先住民の静かな戦い―南部アフリカの先住民運動と政治的アイデンティティ;ナシオン・プレペチャの試み―メキシコ・ミチョアカン州における先住民地域自治の模索と挫折)
第4部 政治的アイデンティティの外縁(ジェノサイドと排除―内戦後のルワンダと国際社会;国家と民族に背いて―アイデンティティの生き苦しさ、韓国を去りゆく人びと)

著者等紹介

太田好信[オオタヨシノブ]
1954年、北海道生まれ。1987年ミシガン大学大学院人類学博士課程修了。Ph.D.(人類学)。九州大学大学院比較社会文化研究院教授。専門は文化人類学。主な調査地は沖縄、米国ハワイ州と中米グアテマラ共和国(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

赤坂サラザン

0
国立民俗博物館共同研究における10名の先生方による論文。国家により排除されて構造化されるアイデンティティが、人間の解放の歴史を再興するためのカギとなりうる-こういった概念が広く認知され、問題解決の糸口になることを願うばかり。これまで腑に落ちなかった1994年のルワンダにおけるジェノサイド、ようやくその構造も読み解くことが出来ました。2013/07/03

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/4835506
  • ご注意事項

最近チェックした商品