内容説明
近世ヨーロッパにおいて人びとの摩擦や政治的分裂を引き起こす最大要因は宗教的対立であった―。経済史と教会史を両軸として、16~17世紀にイングランドに移住した宗教難民の果たした経済的役割を考察する。
目次
第1章 ヨーロッパの宗教戦争とイングランドへのプロテスタント亡命難民
第2章 16世紀後半のイングランド経済と技術移転
第3章 ロンドンにおける亡命者社会の形成と移民政策の展開
第4章 イングランドにおけるカルヴィニズムの受容と規律の形成
第5章 ロンドン・フランス人教会とピューリタニズム―「長老会議事録」(1571~1577年)の分析
第6章 地方都市コルチェスターにおける亡命者の定住と移民政策の特徴
第7章 ロンドンにおけるユグノーの定住とその職業構成についての考察
第8章 名誉革命前後の移民受入れの論理と拒絶の論理
第9章 「ナントの王令」廃止前後のフランス人教会と難民救済
終章 近世イングランド経済と亡命者
著者等紹介
須永隆[スナガタカシ]
1957年生まれ。1989年早稲田大学大学院商学研究科博士後期課程修了。現在、亜細亜大学経済学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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