内容説明
絹織物の都リヨンにおいて私立中等学校(228校)はどのような役割を担っていたのか。社会的ニーズとの関連において検討し、19世紀フランスの公教育システムの形成・変容過程を地域社会から考察する。さらには教育に関わる職能集団の変質をたどりながら、フランス国家のあり方を再検討する。
目次
第1章 教育者団体ユニヴェルシテの特徴と限界―「中等教育の自由」論争を手がかりに
第2章 私立中等学校の制度的位置と基本的性格
第3章 リヨン社会のなかの学校―工業化・都市化とともに
第4章 私立中等学校長とリヨン教育協会―「ラテン語税」廃止運動をめぐって
第5章 カトリック系私立中等学校の発展とその理由
第6章 学校を支える人的ネットワーク
著者等紹介
前田更子[マエダノブコ]
1973年東京都町田市生まれ。2000~2003年フランス、リヨン・リュミエール第2大学博士課程在籍。2005年東京都立大学大学院人文科学研究科史学専攻博士課程修了、博士号(史学)取得。現在、明治大学政治経済学部専任講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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