貿易の嫉妬―国際競争と国民国家の歴史的展望

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  • サイズ A5判/ページ数 551,/高さ 22cm
  • 商品コード 9784812209011
  • NDC分類 333.6
  • Cコード C3033

内容説明

経済の原理と国家理性との不安定な関係を抉る。経済と政治の緊張、国際政治の病理はいかにして克服しうるのか、根源的な考察。著者の30年に亘る研究の集大成、渾身の大著。2007年全米二大学会賞受賞作、政治学会グリーンストーン賞、経済学史学会シュペングラー賞。

目次

第1部 自然的自由と世界的競争(社交性と商業の言語―ザムエル・プーフェンドルフと『四段階』理論の理論的基礎;自由貿易と国民政治への経済的制約―新マキャヴェッリ的政治経済学再考;スコットランド啓蒙における「富国―貧国」論争)
第2部 改革と移行の逆説(公債のラプソディ―ディヴッド・ヒュームと自発的国家破産;アダム・スミスと「反自然的・退行的」秩序の経済学;『国富論』における必要と正義)
第3部 商業的国民国家(分断された人類の永続的な危機―「国民国家」と「国民主義」の歴史的展望)

著者等紹介

ホント,イシュトファン[ホント,イシュトファン][Hont,Istvan]
1947年ハンガリー生まれ。専攻は経済学史と政治思想史。現在、ケンブリッジ大学政治思想史講師。1978年以来、キングズ・カレッジのフェロー

田中秀夫[タナカヒデオ]
京都大学教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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壱萬参仟縁

3
100ページを超える序文。ここだけで、かなり嫉妬というものの概念がわかった。競い合いは嫉妬の一種であった(87ページ下段)。語源が似ていることも大きい。ヒュームによると、嫉妬の意味は「競い合うことのない嫉妬」であり、換言すれば、「商業上の妬み」だった(89ページ)。TPPは何に対する嫉妬なのか。日本の輸入業者が勝てる見込みのある輸出業者に嫉妬がありそうな気もする。相当程度、アダムスミスの『国富論』や、グロティウスも出てくるので、貿易は政治経済学のアプローチで理解していくことが重要と思える。大著で難しい。2012/11/30

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