内容説明
本書は、朝鮮の歴史を平易・簡潔に述べることをめざすものである。
目次
先史
古朝鮮から楽浪へ
三国の興亡と加耶
新羅の三国統一と渤海
高麗
朝鮮
近代
現代
著者等紹介
田中俊明[タナカトシアキ]
1952年生まれ。京都大学大学院文学研究科博士課程認定修了。現在、滋賀県立大学人間文化学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
白義
10
ガッツリと教科書なんだけど平易さを心がけていて全体的にとても読みやすく、また当時の最新の研究成果が存分に盛り込まれているという印象を受けた。特徴的なのは一つ一つの章や項目が独立の読み物として読めるというところで、例えば渤海一つとっても、その建国や高句麗との関係、新羅や唐といかに関わったか、というのがきちんと広い東アジア史の文脈の中でポイントを整理して記述されている。全体的にも読みにくい部分はないけど、興味のある場所から読んでしっかりと流れも統一されているリーダビリティは徹底的だ。北朝鮮史まで少しだがわかる2018/07/14
中将(予備役)
1
高校教科書の様に纏まった朝鮮半島の通史。章毎に完結していて読みやすい。歴史が絡んだ日韓関係を考える参考にしたい。そう思って読んだが、安全な古代や王朝の方が関心度が高くなってしまった。たとえば、高麗の徹底した文治から、開明的な印象を受けつつ、門閥化し腐敗した実態も知った。今日の問題の理はともあれ、近現代の、日本統治下での警察権力の詳細や戦後の政治権力の取り合いなどは、知って損はないだろう。2019/01/17