内容説明
拡大する空間に解放された自由を求める情念と、それらを制御しようとする市民倫理・法機能・宗教倫理との対抗関係の中から生み出されたアメリカ。その国民性(デモクラシー)を、形成過程に遡って明らかにするとともに、新たな移民とエスニックマイノリティ集団の台頭によって、それがどのように変容するかを解明する。
目次
ナショナル・アイデンティティとナショナリズム
第1部 創られていくアメリカ(拡大する空間の制御―B.フランクリンと市民倫理/リベラリズムと政治的統合;政体と情念―モンテスキューと合衆国憲法の思想;新たな共和政と法―J.マーシャルと憲法とデモクラシー;言葉と秩序―ノア・ウェブスターと『アメリカ英語辞典』の編纂;統合の見果てぬ夢―リンカーンのアメリカ・アメリカのリンカーン)
第2部 変容するナショナリズム―支配・統合・同化・排除(統合と支配―同化と差異;エスニックの関係とアフリカ系アメリカ人;福祉の関係―国家とエスニック・マイノリティ;商業(労働)とエスニシティと宗教倫理)
著者等紹介
小林清一[コバヤシキヨカズ]
1943年生まれ。京都大学文学部、社会学専攻卒業。京都大学大学院経済学研究科博士課程修了、経済学博士。滋賀県立大学人間文化学部教授(社会思想史、社会政策)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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