感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
うえ
4
「ユダヤ啓蒙主義は、知的場面と政治的場面の双方における改革・開放を目指す運動であった。第一の知的改革運動とは、ユダヤ教を周辺の学問へと開かれたものにすること…具体的には、ユダヤ教の宗教教育だけを身につけるのではなく、大学へ入学し近代ヨーロッパが生み出した世俗的な学問を学ぶこと…マイモニデスに淵源をもつ合理主義の伝統が重視された。第二の政治的改革運動とは、もちろんゲットーを出てヨーロッパの市民社会の一員となることを意味しており、当時のヨーロッパ社会における市民的解放や宗教的寛容の潮流と連動していた。」2024/11/07