中央ヨーロッパの可能性―揺れ動くその歴史と社会

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  • サイズ A5判/ページ数 320,/高さ 22cm
  • 商品コード 9784812205273
  • NDC分類 234
  • Cコード C3022

内容説明

苛酷な運命に引き裂かれた地。かつては神聖ローマ帝国、ハプスブルク帝国、ポーランド=リトアニア王国などの支配を受け、現代ではナチズムや冷戦などに蹂躙される運命を共有した。この土地の歴史を、もう一度ひとつの世界として描く試論。

目次

中央ヨーロッパ歴史地図
第1章 フロンティアのプロテスタントたち―近世バルト海地方の宗派的ネットワーク
第2章 ロシア帝国沿バルト諸県の農村民衆初等教育―バルト・ドイツ人による教育支配から「ロシア化」へ
第3章 中央ヨーロッパにおけるユダヤ人ナショナリズムとシオニズム
第4章 ブコヴィナのユダヤ系ドイツ語文学―「第二のディアスポラ」を支えるハプスブルクの遺産
第5章 バルト・ドイツ人の再移住―国民国家形成期のエストニア人とバルト・ドイツ人の関係
第6章 失われた世界へ―東ガリツィアの戦間期からホロコーストまで
第7章 「新しい中央ヨーロッパ」はどう構想されたか―「アウトサイダー」たちのヨーロッパ
展開 祈りは聞き届けられたのか―一五世紀リトアニアとポーランドの聖人崇敬

著者等紹介

大津留厚[オオツルアツシ]
1952年生まれ。神戸大学文学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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Toska

7
前から関心のあったバルト・ドイツ人についての論考(橋本伸也、小森宏美)を目当てに。「ドイツ人」としてのアイデンティティと文化を保ちながらも、ロシア帝国には忠実に仕えて有為の人材を輩出し、その見返りに特権的な自治権を与えられてきた不思議な人々。19世紀のロシア化政策も、この地域ではポーランドなどとは一風異なる展開をたどったという。バルト・ドイツ人のような存在が許されたのは、前近代的な多民族帝国たるロシアの強みでもあり弱みでもあったと言えそうだ。2024/01/12

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