内容説明
古代中国の伝承と歴史にみられる生活文化。ここに七つのテーマを採りあげてその虚実の眼をひらく、興味つきない話題の泉あふれる書。
目次
零鳥鳳凰はいつ生まれたか
龍神思想の誕生と伝承
相撲の起原は娯楽から
謎の渡来人「徐福」
黄河の水が清くなる怪奇
隋唐以前の水利事業
避名(諱)思想とはなにか
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
韓信
1
鳳凰、龍神、相撲、徐福、水利事業、避諱、と雑多な中国史のトピックについて綴る歴史エッセイ。中国に限らず日本や西洋にまで話題が及ぶ著者の博識っぷりはいつもながらすごいのだが、根幹の中国史において史実の誤認が多いので、眉に唾して読まなくてはならない。徐福のやたら詳細な航海記や仏教を学んだという経歴は何が出典なんだよ笑 孔子が自身と同じ殷人の裔である箕子朝鮮から東夷の知識を得ていたという与太話も、小説なら斬新で面白いと思う。避諱については、様々な史料を博捜しているが、そもそも史諱挙例を知らないのはいかがなものか2022/03/06