内容説明
既存の詩界に異義を唱え「地方にあっても佳い詩は良いと評価されるフェアな詩界を構築して行くべき」という主張を続けてきた著者の20余年に亘る論述のなかから自選された詩論の集成。心から詩を愛する著者の認識の到達点。
目次
1 「岩礁」から(私が考える詩の可能性と未来について;「詩史」の行間から垣間見える百年余の流れ;八〇年代という詩の分岐点・分水嶺;新たなサイクルに向けた詩の蠕動―九〇年代の詩界について;二一世紀における詩の展望)
2 「柵」から(わが街、福岡に現代詩の老人ホームができる?;詩の向こう岸へ「スッケンギョーできゃー渡れ!」;「隅の席」に座っていれば何かが保証される時代は終わった ほか)
3 「詩界」「詩と思想」から(「“現代”を越えた詩文学」待望の弁;戦後詩界の二重構造性;新しい思想の潮流 ほか)
著者等紹介
古賀博文[コガヒロフミ]
1957年佐賀県生まれ。日本現代詩人会会員、日本詩人クラブ会員、福岡県詩人会会員(幹事)、熊本県詩人会会員。雑誌「詩と思想」編集参与、詩誌「青い花 第四次」編集同人。著書、詩集『西高東低』(1989年)第二一回「福岡市文学賞」受賞、詩集『人魚のくる町』(2002年)第二回「詩と創造賞」受賞、詩集『王墓の春』(2010年)第44回「福岡県詩人賞」受賞など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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