感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
モリー
54
本屋で立ち読みを始めたら、ページを繰る手が止められなくなりそうになり購入。嘘と分かっていても背筋が凍りそうなる程ゾクゾクするのは何故だろう?嘘と偽ららなければ書けないような日常に潜む秘密(?)が見え隠れするからだろうか。作者は私と同世代の方。学校と家庭という言葉のイメージは共有しているようだ。そこに隠れた苦味を“嘘”という衣に包んでカラッと揚げた感じ。表紙の女の子が箸でつまみ上げた天ぷらには「ni shimasenka」と書かれていたが、そこに気付く前に、私は妖しい目が何を物語るか知りたくなったのだった。2020/08/17
sk
3
不条理散文詩の現代版。面白かった。2018/10/02
もれ
2
詩集を多く扱う本屋さんで購入。タイトルと宇野亜喜良さんのイラストに惹かれて。 学校を舞台にした怪談のような短篇集。学校って学校活動そのなかに何の疑いもなく参与できてればいいけれど、まるで教室の上から俯瞰して見えてしまうと急にホラーの雰囲気が生まれる。その場に身をおけなくなってしまう孤独が、集団との対比において際立つ。2021/04/30
げんなり
2
すごく面白かった。 まず、エピグラフのように表題作が置かれている。それと気付かず読み始める。詩としてイメージする物と先ず字面が違う。ひとマスあけや改行のない文章、まるで不思議なショートショートを読んでるような、そんな感じ。しばらくその不思議なお話を読んでいくと、連に別れた、もっと伸びやかな感じのお話が続く。あとがきという詩があり、目次が続き、花いちもんめという作品で終わる。 とにかく凄い。 もし詩に対して食わず嫌いな人がいるとして、そんな向きにこの本は絶対のおすすめです。2020/08/05