内容説明
「ハンセン病文学」という概念を拒否し、あくまでも「ライ文学」であると主張しつづけた弘明さんの、ライ文学終末期を生きる姿がくっきりと刻まれている。弘明さんの晩年は、諧謔、反抗、皮肉、おかしみの混合体であるユーモアを核にした、「ほれそれ」の精神である。
目次
ほれそれ
ある表札
誕生会
夢の周辺
ライ
その日のこと
遺書のこと
粥
ニヒリスト
時間の中で〔ほか〕
著者等紹介
小林弘明[コバヤシヒロアキ]
1925年・生まれる。1943年・栗生楽泉園入所。1979年・詩集『闇の中の木立』(梨花書房)。1989年・詩集『ズボンの話』(コロニー印刷)。1996年・詩集『元手』(コロニー印刷)。1999年11月19日・逝去
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