内容説明
現代物質文明は飽満爛熟の果、ますますその混迷の度を深めている。振りかえれば日本・ヨーロッパの中世は人間にとっての真の豊かさの意味を教えてくれる時代であった。時代のいのちの復活を願うカトリック詩人の清澄な人間信頼のことば。
目次
1 遙かなる異郷にあらず―私の中世漂流(はじめてむきあった死と地獄;中世へ、カトリック芸術;善き隣人たちへの讃歌;カトリック教会へ、太宰治はいいねえ;詩人沢村光博;詩人石原吉郎;“捨てる”ということ;霊と肉のドラマ)
2 宗教、その今日的混沌―東欧からアジアへ