出版社内容情報
本書は、現代社会における市場の機能とその限界、および、実際に起きている流通・市場問題を理解するための参考書として編まれた。各分野の専門家を動員し、それぞれの分野の最新の研究成果をふまえた内容を提供すると同時に、日常的な問題については「コラム」を設けて話題を提供している。
第１章 価格と市場の基礎理論［滝澤昭義・甲斐諭］
基礎理論Ｉ
１．人間社会と商品生産
２．市場経済の特徴
３．商品生産社会と農業・農産物市場
基礎理論II
１．食料需給システムにおける流通の重要性と流通を巡る最近の動向
２．需要・供給曲線による価格決定と近年の価格低迷要因
３．需要の価格弾力性・価格伸縮性・所得弾力性
４．自由貿易の利益と問題点
５．農産物流通における地産地消の現代的意義と今後の課題
第２章 流通の機能と流通機構の変化［木立真直］
１．流通の基本的概念と流通機能
２．流通機能の担い手としての商業資本
３．高度成長期における巨大小売業の成立と流通機能の変容
４．1980年代以降における情報システム化と流通機能の高度化
５．バブル崩壊後の農産物・食品流通の課題
コラム 食品の廃棄とリサイクル［坂爪浩史］
第３章 米の市場・流通・価格［小池（相原）晴伴］
１．米市場政策の概要と価格の動向
２．食管法下の米市場
３．食糧法下の米市場（1995年以降）
コラム お米の表示［三島徳三］
第４章 ＷＴＯ体制下の米需給r> ３．食肉の価格形成
４．ＢＳＥ発生とトレーサビリティの確保
コラム 農業環境三法［小林宏至］
第９章 水産物の市場・流通・価格
１．水産物流通の特徴
２．水産物流通経路
３．水産物流通の環境・構造変化
４．卸売市場の機能
５．国内漁業生産の構造変化
６．水産加工品の生産とその特徴
７．水産物輸入の構造変化
８．水産物の消費と価格の構造
コラム 養殖［長谷川健二］
第10章 食料消費と加工食品の市場［飯澤理一郎・中安章］
１．食料消費と加工食品の市場
２．外食産業の展開と食材調達
コラム 冷凍食品［渕田嘉勝］
第11章 有機農産物と表示［野見山敏雄・横田茂永］
１．有機農産物の商品特性と需給特性
２．日本における有機農産物流通の展開
３．有機農産物の基準・認証・表示問題
４．これからの有機農産物
コラム ＩＳＯ（International Organization for Standardization:国際標準化機構）［大木茂］
第12章 情報の機能［福田晋・金山紀久］
１．情報の概念
２．不確実性下の食料・農産物市場の問題
３．食料・
目次
価格と市場の基礎理論
流通の機能と流通機構の変化
米の市場・流通・価格
ＷＴＯ体制下の米需給
世界の穀物流通とわが国の飼料市場
青果物の生産・消費と流通
わが国における卸売市場の特徴と変化
食肉の市場・流通・価格
水産物の市場・流通・価格
食料消費と加工食品の市場
有機農産物と表示
情報の機能
産地出荷体制と物流
食料の安全性と消費者
著者等紹介
滝沢昭義［タキザワアキヨシ］
明治大学農学部教授
甲斐諭［カイサトシ］
九州大学大学院農学研究院教授
細川允史［ホソカワマサシ］
酪農学園大学酪農学部教授
早川治［ハヤカワオサム］
日本大学生物資源科学部助教授
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