内容説明
組織のなかで「進歩」を日々追求する技術者たちが、その負の側面をも直視し、専門の壁を超えて論じあう場があった。「技術はどうあるべきか」開発現場からの問いを社会へ開いた70年。
目次
第1章 公害と対峙する(現代技術史研究会の誕生―星野芳郎;水俣病を追う技術者―宇井純)
第2章 真の技術のあり方を求めて(九州で現技史研と出会う―佐伯康治;「地味な勉強を」と入会―井上駿;金属材料の研究者として―井野博満)
第3章 技術を生かし、社会を支える(「ラジオ少年」から技術者に―松原弘;「インドネシア仕様」のNGO活動家―田中直)
第4章 「人間のための科学技術」をめざす(思想性を大事に―猪平進;理工学部からジャーナリストに―天笠啓祐)
第5章 原子力と向きあう(母の足跡をなぞる―坂田雅子;憧れのエンジニアに―廣瀬峰夫;模型少年が技術者に―後藤政志)
著者等紹介
平野恵嗣[ヒラノケイジ]
1962年、岩手県生まれ。86年に上智大学文学部英文学科を卒業、共同通信社に入社。水戸、釧路、札幌編集部を経て、国際局海外部、編集局国際情報室で勤務。おもな取材テーマはアイヌ民族、死刑制度、帝銀事件、永山則夫事件、「慰安婦」、LGBTQ、水俣病など。90年代半ば以降は英文記事で発信してきた。94~95年、米コロンビア大学ジャーナリズム・スクール研究員(モービル・フェロー)として、マイノリティ・グループの子どもの教育現場を取材した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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