出版社内容情報
草案は何を変えようとしているのか? 立憲主義に大胆に挑戦する改憲内容を、起草者たちの主張と願望によりそって語る異色の解説書。「国民が国家をしばる約束」から「国家と国民が協力してつくる『公の秩序』」へ。草案の提案する憲法観の大転換を、起草者たちの論理と願望にぴったりとよりそって語る。
はじめに
1 憲法を変える理由
2 国民主権の縮小
3 戦争放棄の放棄
4 基本的人権の制限
5 強く美しい国へ
資料1 「あたらしい憲法のはなし」(抄録)
資料2 自民党憲法改正草案(現行憲法条文対照)
自民党の憲法改正草案を爆発的にひろめる有志連合[ジミントウノケンポウカイセイソウアンヲバクハツテキニヒロメルユウシレンゴウ]
目次
1 憲法を変える理由
2 国民主権の縮小
3 戦争放棄の放棄
4 基本的人権の制限
5 強く美しい国へ
資料1 『あたらしい憲法のはなし』(抄録)
資料2 自民党憲法改正草案
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
カープ坊や
21
立憲主義を完全無視した『自民党の改憲草案』を解かりやすく、そしてパロディ的に解説した素晴らしい一冊!! 「国民主権の❝縮小❞」・「戦争放棄の❝放棄❞」・「基本的人権の❝制限❞」を3大原則に変更した自民党草案は 権力者と軍事関連企業の経営者たちにとっては これほど素晴らしい憲法はないに違いない。2016/10/30
keiniku
19
現憲法発布の際に配布された「あたらしい憲法のはなし」をパロディーとして書かれた自民党改憲案を批判的に描いた冊子。本というより小冊子。読んでいたら、妻が「自民党の小冊子を読んでる」と勘違いしたが、まあ、そう見られる感じがする。影響を受けすぎて鵜呑みにするのは問題があるとは思うが、読めば読むほど、難しくても「現憲法を強く護っていくことの大切さ」を改めて感じる。それは抑止力を高めるより高い理想と強い決意が要るだろう。改憲案に対する毒の部分で笑える。 この改憲案と共謀罪がセットになると考えると背筋が寒くなる。2017/04/21
たまきら
19
お友達にだけやさしい。だからみんな、勝ち組に入りたいの。でも、そっちにどうしても入りたい気持ちになれない、入れてもらえない人たちもいて、そういう人たちも色々しりたいことがあるの。っていうか、お友達にもきちんとおはなししてないんじゃないかな?あうんのこきゅうって、こわいなあ。もっともっと色々おはなししてからきめたいね。ていうか、今のてんのうへいかのこと、元首にしたくないんでしょ?こまっちゃうなあ。2016/07/16
友蔵
15
憲法改正で改正草案を読まずして批判も何もあったものではないと思って読んだ本。私はどちらかというと改憲派だと思うが、この草案には賛成しかねるなと思った。今の憲法は国家権力が国民に対して守るべきルール。草案では国民が国家に対して守るべきルールと、そもそも逆になっている。どうしても9条と国防軍ばかりが取り上げられるが、その他にも熟考すべき部分がたくさんある。感想を有体に言うと、自民党は国民を信用していないんだなという印象を持った。上からの考え方で作った草案に思えてならない。自民党が考えている程国民は馬鹿でないと2017/07/05
へへろ~本舗
11
憲法とか法律って用語や言い回しが面倒臭くて読みたくないなあ〜と思っていたら、自民党の憲法草案について分かりやすく書かれた本書の紹介を見つけ早速入手。ってまずいんじゃない、この草案?巧みに言葉を使い省略をして個人の権利を制限し国の為に尽くせと、まさに昔の滅私奉公を思い出させる内容。これは通過させてはあかん草案。2016/11/01