内容説明
娘バルの記録を生き生きとたどりつつ、学ぶ主体の「生命の弾み」に照準をあて、子どもの言語習得のプロセスに迫る。
目次
序論(話し、書くまえに、人は言語の法則を知らねばならぬのか?;知能も技能も、手探りのプロセスによってのみ習得される ほか)
第1部 言語学習における自然方式(自然方式と伝統的な方式;深く痕跡をとどめる文化 ほか)
第2部 包括読みの理想のあり方(古い規律訓練型教育と自由新教育との相克;ドクロリイ博士による包括的読みの評価 ほか)
第3部 文法の自然方式(もしも文法が無用のものであったとしたら?;綴字法(正書法)の学習にあたって、文法は役立つであろうか? ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kaizen@名古屋de朝活読書会
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表題に「学校教育での」という文字を補いながら読んだ。p42「お母さんはどんな方法で子どもに言葉を教えたの?」。絵と言葉の関連で考えているのは共感が持てる。言葉だけ、概念だけを覚えるのではなく、形、色、動き、言葉を、人によっては一体に、人によっては部分的に理解していくのだと思う。自分たちは、自然言語だけでなく、計算機言語にも、この「母語教育方式」を展開している。自然言語を不自然に学んだ人の言葉は刺々しいのかも。2016/01/07
ena
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言語ってそもそも何だ?というのをページをめくる度に考えさせられ、非常におもしろかった。現在の教育をぶった切る様がなかなか痛快。言語教育、年少者教育に関わる人にはぜひおすすめ。刺激的なので、今までの考えが崩壊する…かも。/翻訳本なので、少々回りくどい文が読みにくいところもあるが、語り口が絶妙なので数カ所おもしろくて笑ってしまった。/娘さん、バルちゃんかわいい。書名から、話す聞くの方なのかしらん?と思ったけど、書く読むの話でした。バルちゃんの書く変化が興味深い。私も子どもできたら観察したいと思った(笑)2016/06/19