内容説明
人は信頼されることによって、自分の役割を自覚する。教師を非難し、管理し、使用人とみなして、どうして教育が成り立つのか。非難のなかから、人間を信頼できる子どもが育つのか。13人の先生の生き方は、私たちの無知をかならず教えてくれるだろう。
目次
はじめに―教師への信頼をとり戻す
1 教育観と強制(「障害」の意味を問う;「させる」のではなく ほか)
2 体育教師たちの想い(主体的な生き方を願って;「性と人権」を伝えながら ほか)
3 生徒と生きる(ぶつかり、議論し、生徒が決める;生徒が創る「最後の授業」 ほか)
4 喪われたものは何か(生物教師としての三十年;「考える社会科」に取り組んで ほか)
著者等紹介
野田正彰[ノダマサアキ]
1944年、高知県生まれ。長浜赤十字病院精神科部長、神戸市外国語大学教授などを経て、関西学院大学教授。専攻は比較文化精神医学。1999年2月の広島県立世羅高校長の自殺についての検証をきっかけに、君が代強制に苦しむ教師たちの精神医学にかかわる。著書に『喪の途上にて』(講談社ノンフィクション賞)、『コンピュータ新人類の研究』(大宅壮一ノンフィクション賞)など多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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msy3a
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教師にどういう風に振る舞わせるかは、マネージメントとしては重要である。 一方で、教師集団が力を発揮するためには、個々の教員が、不完全であっても、その力を発揮する必要があり、力を発揮させるためには、それぞれのやり方を是認する必要がある。 著者たちの立場を是とするわけではないが、教師の視点から、力を発揮しやすい職場のあり方を考えることも必要。 どういった学校を作りたいかは、どういった教師集団を作るかとイコールである。2012/10/16
ガスブサ
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研修で筆者の講義を受けるための事前資料として指定された。今まであまり関心を持っていなかった分野だったので、よい機会となった。研修日当日の講義を今から期待している。2010/04/07
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