日本語の豊かな使い手になるために―読む、書く、話す、聞く (新版)

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日本語の豊かな使い手になるために―読む、書く、話す、聞く (新版)

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  • サイズ B6判/ページ数 286p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784811806679
  • NDC分類 810.4
  • Cコード C0081

出版社内容情報

 今日ほど、ことばの教育が困難な状況に面しているときはなかったのではないだろうか。日本語を書くことだけではなく、読むことすらカッタルイと感じる若者も多い。
 そのなかで、ことばの教育の出発点をどこに求めればよいのか。ことばの楽しさと豊かさを味わうための哲学と方法が、詩人と実践家の交流によって切り拓かれた。

I ことばは知識ではなく、体験である
1 ことばの社会性について
ことばと社会の構造との関係/ことばをおいしく料理する/楽しさから自分の世界を広げる/詩歌の生まれる背景/個性の競いあいと調和/内面を表現しあえる場/「宴」(うたげ)と「孤心」/開かれた対話が成立する条件

2 「ことばを体験する」とは
ことばの体験から、ことばの知識へ/ことばの力を弱めているもの/子どもたちの空想力とファンタジー/ことばの手ざわりを大切にする/ことばとの出会い/ことばに対する興味と抵抗感/子どもたちがことばを体験するとき

3 ことばが知識として定着するまで
ことばを学ぶことが成立する条件/表現する意欲と集中力を育てるために/知識が創造的な力になるとき/精神が解放されるひとつの方法/ことばを引き寄せる心の状態


II ことばの教育の基礎を考える

1 「話し・聞き」と「読み・書き」の違い
なぜ、「話し・聞き」中心にしたか/ことばは「関係」のなかで身につく/「孤独」が象徴する青少年の心/「話し・聞き」と「読み・書き」の基本的な違い/大人に向けてのメッセージとして

2 豊かな人間関係とことばについて
子の動き
「折々のうた」にこめられた意図/ことばのリズムを授業で生かす/リズムをとおして聞こえてくる声とは/リズムを無心に受け入れる子どもの心
 
2 ことばを音声化することの意味
はじめに「声」があった/ことばによって人間は人間になる/ことばを全身の行為としてとらえる/声はひとをあらわす/沈黙する子どもの内面とは

3 話しことば、書きことば
朗読の本質は対話にある/言語の共有と心の解放/同人誌をつくった体験から/句読点と話しことばの関係/肉体の自然にそう話しことば/話しことばと書きことばを結ぶもの


V 書くことと創造力

1 書くことの起点をさぐる
「よく見て書く」ことのむずかしさ/子どもの想像力が動きだす条件/「正しい順序」はない/形式が創造を生みだす/ことばはイメージの流れのなかに

2 イメージと創造力をめぐって
シュールレアリスムと教育の接点/無意味を主張する/無意識の世界をさぐる/イメージの連鎖と集団の創造力/子どもの創造力と残虐性/いながらにして見知らぬ世界へ

 1984年に刊行され好評を博したロングセラーを、日本語ブームに一石を投じるものとして再刊しました。
 本文組みを改めて読みやすくし、新たに6ページの序文を付しました。

内容説明

ことばは知識ではなく、体験である。ことばを育てる体験とは―「折々のうた」の著者・詩人が語りつくした、生きた日本語の世界。

目次

1 ことばは知識ではなく、体験である(ことばの社会性について;「ことばを体験する」とは ほか)
2 ことばの教育の基礎を考える(「話し・聞き」と「読み・書き」の違い;豊かな人間関係とことばについて)
3 ことばが誕生するとき(「ことば遊び」がことばの根を養う;ことばと事物の対応とは ほか)
4 ことばの音とリズムの世界(ことばのリズムと心の動き;ことばを音声化することの意味 ほか)
5 書くことと創造力(書くことの起点をさぐる;イメージと創造力をめぐって)

著者等紹介

大岡信[オオオカマコト]
詩人。1931年、静岡県三島市に生まれる。東京大学文学部卒業
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

オカピー

7
国語の教育は、画一的なものでなく、人には個性があり色々な考え方がある。ということを認識したうえで、お子さんたちに接すると、楽しみもあるし勉強にもなると思う。学校の先生を経験したことは無いが、社会でも人との接し方で勉強になったと思う。自身の子供時代も考えると、画一的な〇×、正しい答えを教えることだけが学校の教育だったような気がする。大岡先生の授業って楽しそうと思えました。言葉の使い方って、改めて考えさせられました。「読む」「書く」は好きで得意ですが、「話す」「聞く」は下手です。私は・・2024/09/07

Tomoko 英会話講師&翻訳者

5
ことばの学び方についての本。自分の感情や思いを表現できる言葉を知ること。ことば遊びや体験を通してことばを知識として得る。日本語は話し言葉と書き言葉がかけ離れている。なんでも書いていいよだと作文は書きにくい。ある程度の枠組みを決めてやることで書き始められる。ことばにリズムがあると覚えやすい。「折々のうた」の背景も。2015/05/02

M

4
「ことば」という主題について多面的に考察しており、ことばがどのように創られ、定着してきたかに関して、芭蕉の名句を一例に挙げ、その背景にある詩歌の共同制作、言語の集団性への着目、そして、ことばの本質をことばの多義性と捉え、知識として明文化できる部分だけでことばを矮小化するのではなく、体験として肉体化されていることばの要素に改めて注目する必要があることなどを説いている。また、文章には二通りあり、「話し言葉」は肉体から直接出てきた言葉であり、書き言葉に比べて、時の経過の影響を受けにくいなどは興味深い意見だった。2020/03/27

雪だるま

3
教育において国語力・日本語力はとても大きい。文字を身につけることが、文字の構造や体型を見出すことによって、世界の成り立ちを身につけることになる。子供教育の中心に国語を置くことは大切なことなのだ。2021/10/04

猿田康二

2
去年亡くなられた詩人であり、美術評論家であり、書評家でもあった著者の1980年代の国語教育とはどうあるべきかを当時の小学校教諭と語った対談集である。言葉使いの達人として、言葉遊び・教師の朗読・連詩の紹介等、決して授業のノウハウの伝授だけではない日本語教育の根本のあり方まで対談は展開していく。そこには著者の詩人としての示唆に富む珠玉の言葉が散りばめられ読者の心に響くと共に、30年前に出版されたとは思えない現在に通ずる普遍の言葉が綴られている。今の国語教師の方だけでなく、多くの教育者にお勧めしたい一冊である。2018/01/14

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