内容説明
電力および石炭の国家所有が日本より低い国はない。しかも日本とアメリカのみが石油の精製と販売に関してすべて私企業に任せている。また日本は、他のすべての先進諸国とは異なり、アメリカと同様、実質的に石油、電力、石炭に関する国営企業はもっていない。その理由は何であり、またそれでどうだというのであろうか?主導するよりも交渉するという特質の日本の国家。なぜそのような交渉が日本の国家が再三求めてきたエネルギー産業においてプレーヤーとしての役割を果すことを妨げているのかを学ぶ。
目次
第1章 国家、市場、相互同意の政治
第2章 先進諸国のエネルギー国営企業
第3章 日本における石炭産業の歴史
第4章 日本における電力産業の歴史
第5章 日本における石油産業の歴史
第6章 日本における代替エネルギーの歴史―合成燃料と原子力
第7章 日本における国家と企業―エネルギー産業