内容説明
本書は、〈存在論的エートス論〉と〈世界述語論〉を構造契機とする〈存在論〉の枠組みにおける芸術的なるものの存在論的研究であり、プラトンにおける〈解釈〉の問題に手を染めて以来〈存在と意味〉という問題意識のもとに考察してきたものの一つの流れを芸術的なるものの存在論的位置づけを中心として綜合したものである。
目次
序 芸術の存在論素描
第1章 存在論的エートス論の基礎―ヘラクレイトスの言葉
第2章 存在論的エートス論における相応の論理―エパノルトーシスとしてのミーメーシス
第3章 形而上学的思惟の方法と相応の論理―プラトンとアリストテレスの存在経験
第4章 想像力における不在の存在への思いと自己超越
第5章 存在論的範畴論の基礎―アリストテレス範畴論における存在論構造と主述関係
第6章 存在と意味―ポイエーシスにおける存在論的主述構造
第7章 基体なき内在者と相応の論理―浮遊感覚の地平における浮遊する記号、自己目的化する象徴
第8章 芸術の存在論―共属のトポスにおける世界例示あるいは世界述語としての芸術存在
結語 相応の存在論補遺―世阿弥における相応の論理
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