内容説明
点字は目の見えない人のための文字です。六つの点を組み合わせることで文字や数字を表し、手でさわることで読めるようになっています。フランスで作られたこの点字を日本語でもつかえるように努力した、「日本点字の父」とよばれる石川倉次の物語。
目次
誕生そして上総国(千葉県)へ
新聞記者か教員か
三度の誘い
熱い心
「ブライユ点字」がやって来た
日本にも点字を
「八」と「六」の迷い
六点は不可能か
「点字は目である」
白熱の選定会
点字の普及のために
その後の倉次
六星照道
点字のこれから
インタビュー:阿佐博氏に聞く
著者等紹介
小倉明[オグラアキラ]
1947年東京生まれ。東京学芸大学教育学部卒業。『トレモスのパン屋』(くもん出版)で小川未明文学賞優秀賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
けいた@読書中はお静かに
35
図書館の児童書コーナーで発見。最近、気づいたんだけど、図書館の児童書コーナーは良い本がたくさんありますね。特に簡潔に分かりやすくかいてるのでザクッと知りたいときに有効です。日本における点字の父、石川倉次の伝記。親戚に視覚障害者がいて点字を打つ様子を見たことあるけど、もの凄い速さで打って当時小学生の僕が文字を書くのより速かったのを覚えてます。IT技術が発達しても点字は残るだろうな。2016/01/11
tellme0112
12
点字が国語の教科書に出てきたので手に取った。点字図書館を見学させてもらったのですが、あそこにいらっしゃった銅像がこの方なんですね。日本語の点字発明(翻案)には、様々なことが考慮されたエピソードがおもしろかった。権威付けで決まるのでなく、生徒も参加して、民主的な議論が交わされたということに感銘を受けた。売店で息子に交わされた点字グッズも大事に使いたい。点字は、文字なんだ!という、当たり前のことに気づく。五十音表をちょっと見るだけでも覚えやすい。数字は外国に合わせた、というのはなるほどと思う。2019/01/24
ぼんくら
12
「日本点字の父」石川倉次の生涯。ルイ・ブライユについては聞いたことがあったが 石川倉次については初めて知った。アルファベットの点字からかな48字を表せるように研究努力した。この点字は六星照道となって視覚障害者を導いている。現在点字識字率は視覚障碍者全体の10~20%だという。でも知りあいの点訳ボランティアの方は一人でも利用される方がいらっしゃる限り続けたいとおっしゃってました。2013/01/10
せっちゃん
9
全然知りませんでした。もっと伝記を読まないと、と気が引き締まりました。2020/09/15
ようこ
5
石川倉次の生涯をたどりながら、日本で点字がどのように考えられ広がって行ったのかとてもわかりやすくかかれている。倉次自身の次女誕生の時のエピソードからわかるような情熱ももちろんだが教師と生徒たちの枠を越えた率直な議論と研鑽が点字が生まれる背景だと知ることができこの本を読んでよかった。巻末デイジーなどにもすこしふれている。小学高学年から中学生向きかな2013/01/04
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