著者等紹介
水木しげる[ミズキシゲル]
1922年生まれ。鳥取県境港市で育つ。太平洋戦争時、激戦地ラバウルに出征し、爆撃で左腕を失う。復員後、紙芝居作家となり、後に漫画家に転向。2003年に旭日小綬章。2007年、『のんのんばあとオレ』で「アングレーム国際漫画祭」最優秀コミック賞を受賞。2010年、文化功労者。2012年に『総員玉砕せよ!』、2015年に『昭和史』でウィル・アイズナー賞最優秀アジア作品賞を受賞。2015年、93歳で逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ベーグルグル (感想、本登録のみ)
42
戦争を体験された水木しげるさんだからこそ描けた内容でした。上官に逆らいながら、現地住民の所に行ったり、その時代に大丈夫なの?!と思うような所も真実味があり、とても興味深く読みました。これからは戦争を実体験していない人がが増えていくと、どうなるんだろうと色々と考えさせられました。2025/08/06
Dramaticseimei
5
このご時世において戦争についての作品をこう表現するのが正しいのかはわからないが、素晴らしい作品だった。戦争のことをリアルに語れる世代が本当に少なくなった現代において、漫画という媒体を通してその恐ろしさを読み進めるための面白さと見事なまでに同居させられる漫画を描ける人がどれほどいるのだろうか。戦争体験をした上で漫画を描いた人は狭い知識の上だと水木しげるしかいない。フィクションで描かれる戦争と、リアルな戦争はこれほどまでに違うのかと、読んでいてその現実に背筋が伸びる。2025/08/17