出版社内容情報
時雨沢恵一[シグサワケイイチ]
著・文・その他
黒星紅白[クロボシコウホク]
イラスト
内容説明
真っ白だった。上も、下も、右も、左も、ただ白かった。「見事に何も見えないな」「見事に何も見えないね」「でも、すぐにまた、見えるようになる」「見えるようになるだろうね」「ねえ。見えるようになって、目の前にきれいさっぱり何もなかったらどうする?ちょっと嬉しくない?」「ああ。でも、そんなことはありえないことを、ボクは知ってるからね」「晴れたら、どうするつもり?」「そうだな…、ここにいても仕方がないし、ボクにできることもない。出発するだろうな。それだけだ」―ショートストーリー連作の形で綴られる、人間キノと言葉を話す二輪車エルメスの旅の物語。
著者等紹介
時雨沢恵一[シグサワケイイチ]
神奈川県出身。小説家。「第6回電撃ゲーム小説大賞(現・電撃小説大賞)」へ応募し、のちに同作品『キノの旅the Beautiful World(電撃文庫)』にてデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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