内容説明
1921年、プーラはアブエラが教えてくれた物語といっしょに、プエルトリコからニューヨークにやってきました。図書館で働くことになったプーラが気づいたのは、本だなにプエルトリコの民話が一冊もないことでした…「ラテンアメリカ文化の母」として司書、作家の枠にとらわれず活躍し、「プーラ・ベルプレ賞」にその名を残す女性の伝記。
著者等紹介
デニス,アニカ・アルダムイ[デニス,アニカアルダムイ] [Denise,Anika Aldamuy]
現在は、絵本作家として活躍中。夫と3人の娘と一緒に、ロードアイランド州で暮らしている
エスコバル,パオラ[エスコバル,パオラ] [Escobar,Paola]
現在はイラストレーターとして活躍しながら、自分でお話を語ることにも情熱を注いでいる。夫と一緒に、コロンビアのボゴタで暮らす
星野由美[ホシノユミ]
ペルー大使館勤務、南米滞在を生かして、主にスペイン語圏の絵本の翻訳、紹介につとめている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヒラP@ehon.gohon
39
プエルトリコからの移民者プーラ・ベルプレは、天性の語り部でした。新しい土地での、図書館職との出会いが、彼女の中にあるものを開花させていきます。 多くの移民者を勇気づけるお話であり、彼女のおかげでプエルトリコの民話が広められたことの素晴らしさを感じました。 味わいのある絵が、この本に引き込んでくれました。2020/12/17
就寝30分前
30
『プーラは、プエルトリコのサンファンにある家を出発しました。旅の行き先は、アメリカのニューヨークです。プエルトリコでは、スペイン語を話します。たとえば、“アブエラ”はスペイン語で「おばあちゃん」の意味です。そんなアブエラがおしえてくれた物語や、プエルトリコの民話もいっしょに旅立ったのです。』。。。民話も一緒に旅立った。。。ステキなフレーズにやられました。絵にも釘付けです。2019/04/18
anne@灯れ松明の火
30
新着棚で。タイトルに惹かれて。私は知らなかったのだが、「プーラ・ベルプレ賞」という賞に名を残すほどの女性の伝記。プエルトリコからニューヨークにきて、図書館で働くことになったプーラ。おばあちゃんから聞いた昔話を伝えるため、子どもたちに語り始める。理解を深めるため、人形を作り、さらに出版社に持ち込んで本にしてもらう。そして、彼女がまいたお話の種は美しい花を咲かせることになる。素晴らしい女性のことを知ることができて、良かった。 2019/02/18
たまきら
27
世界中の様々なお話が楽しめる今ですが、それを可能にしているのは様々な人たちの努力のおかげなんだなあ、としみじみ感じる絵本です。絵もとても魅力的!2019/05/05
鴨ミール
26
主人公のプーラ・ベルプレさんのことは存じ上げませんでした。ニューヨーク公共図書館本館に写真が飾られているほど、有名な方なんですね。お話の種をまく活動をされていたプエルトリコ出身の図書館司書さん。この方もおばあちゃんから民話を語ってもらっていたんですね。お話が始まる前にろうそくに日を灯し、終わると吹き消す。私も昔、お話会でやっていた時期がありました。プーラさんの撒いたたくさんのお話の種は、根を下ろし芽を出し、花が咲いたようです。話し手の熱意が、たくさんの花を咲かせる力になったのでしょう。2022/01/15
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