内容説明
日本国内はもとより、全世界から人々が訪れる『広島平和記念資料館(原爆資料館)』。原爆のむごさを今に伝え、「ノーモア・ヒロシマ」を静かに訴えかける、その博物館は、ひとりの男の執念と努力によって誕生した―。広島平和記念資料館の誕生秘話、そして、初代館長の知られざるエピソード。初めての書籍化。
目次
プロローグ
第1章 あの日、あのとき
第2章 廃墟に立つ
第3章 地質学者の執念と意地
第4章 平和都市ヒロシマの創造に向けて
第5章 広島平和記念資料館、誕生
エピローグ
著者等紹介
佐藤真澄[サトウマスミ]
広島県福山市出身。ノンフィクション作家、ライター。佐藤美由紀名義で、一般書も執筆。児童書、一般書ともに「ヒロシマ」をひとつの大切なテーマとして執筆活動を続けている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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退院した雨巫女。
10
《私-図書館》広島の平和記念資料館を作った・長岡省吾さんの伝記。中学校の修学旅行で、行きました。その時の衝撃は、今でも、忘れられません。それを、集めた長岡の苦労は、大変だったと思います。死ぬまでに、もう一度、行かなければいけないと、思いました。2018/11/20
NakaTaka
5
小学生以上大人まで 皆に読んでもらいたい。平和記念資料館は市のプロジェクトで作られた位の認識しかなかったのを恥じる。長岡省吾という地質学者の信念。伝えるということ。伝えていかなければ。2019/02/11
snorio
3
原爆の悲惨さを後世に残すために、原爆投下直後より、一人で、資料集めをし、現在の原爆資料館を作った人、長岡省吾。この様な人が居たことを初めて知りました。2018/09/08
おず
2
図書館の児童むけの戦争を考えるコーナーに置いてあった1冊。2018年に刊行。広島の平和記念資料館をつくった長岡省吾という人の伝記。 児童も読めるようにふりがなや注釈も丁寧についている。資料館は何度か行ったことがあるけれど、この本を見てもう一度訪れたいと感じた。研究者の探究心から原爆の現実、恐ろしさを世界中の人々に伝えなければという信念を持ち続けた人がいたからこそ今に繋がっていることを知れた。戦争を知らない世代の私たちに求められるのは、詳しさよりもまず知ること。もっと「知る」ことが身近でなければならない。2019/08/21
はちどり
2
原爆資料館は何度も訪れているし、展示を見ては平和の尊さを思わずにはいられない。展示物を誰が収集したか?考えたこともなかった。戦後の生きていくのがやっとの時代に、後世に伝えるべく資料を残すことを何より重要視した長岡さんがいてこそ。そして資料たちも何度も憂き目を乗り越え、今、我々に語りかけているのか....2018/11/01