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著者等紹介
東雅夫[ヒガシマサオ]
1958年、神奈川県生まれ。アンソロジスト、文芸評論家。元「幻想文学」編集長で、現在は怪談専門誌「幽」編集顧問。『遠野物語と怪談の時代』で日本推理作家協会賞を受賞
水沢そら[ミズサワソラ]
イラストレーター。北海道函館市出身。バンタンデザイン研究所ビジュアル学部卒業後、MJイラストレーションズにて学ぶ。主に書籍装画や音楽関係、アパレルなどで活動中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
mii22.
54
ジュニア向けの文豪怪談アンソロジー5冊目。「影」がテーマ。ジュニア向けだがすべて原文を使用、分かりやすく総ルビ詳細な注釈がつけられている編集のセンスのよさが光るシリーズ。影というものは文豪にとってこの上もなく興味をそそられるテーマらしい。影は明かりがなければ姿を現すことのない存在だけど光など全く届かぬ暗闇で不気味に蠢くイメージがある。こういった影にまつわる怪談は読んでいると自分の存在が知らず知らずのうちに心身共に影に乗っ取られてしまうのではないかと思わずにいられない、そんな怖さを感じる。2022/08/27
藤月はな(灯れ松明の火)
44
影。それはいつも自分についてくる写し身でもあり、記憶でもあり、過去でもあり、魂でもあり、己の終焉を告げる者でもある。本来なら分かち難いそれが主体からすっと抜け出た際、どのような事が起こるのか。柳田國男氏の「影」は主体同士では結ばれなかった恋が、見当違いの恋に破れた悲しみから置き去りにされた影同士で成就するのはなんとロマンチック且つ切ない事なのか!山川正男の「お守り」の都会の孤独を抉り出す描写や渡辺温氏の「影 Ein Marchen」の二重三重の企みと、そうは問屋が卸さない終焉も中々、小粋で気に入っている。2026/07/17
ちえ
41
最近は車ばかり乗って月夜を歩くことがない…。影…自分の分身、自分を乗っ取るもの。梶井基次郎『Kの昇天』岡本綺堂『影を踏まれた女』が既読、柳田國男『影』あぁ好き。北原白秋『影』白秋の小説は初めて読むか。渡辺温『影 Ein Mārchen』「ドリアングレイの肖像」を思い出す。城昌幸『影の路』最後の一文、怖い。澁澤龍彦『鏡と影について』が面白い。井戸に今もいるのか…。只野真葛『影の病』どこかで同じような話を読んだ気がする。他、水野葉舟『跫音』、泉鏡花『星あかり』、山川方夫『お守り』、稲垣足穂『お化けに近づく人』2021/10/17
モモ
40
梶井基次郎『Kの昇天』溺死したKは異界に行ったのか。岡本綺堂『影を踏まれた女』影を踏まれてから、気に病むことが多くなった女の顛末。山川方夫『お守り』夢だった団地で暮らせることになったが、自分とそっくりな人が、自分の家に入っていって…。渡辺温『影』だましだまされ…。城昌幸『影の道』隣家が近い場所に住み、子どもだった自分が出会った隣の隣の家の女性。何度も巡り会う。影の話だが、最後の東雅夫さんの解説が怖い。影や分身を描いた作家、梶井基次郎、山川方夫、渡辺温、芥川龍之介が若くして夭折している事に複雑な思いがする。2022/07/31
tomi
31
東雅夫編集のシリーズ第二期の第一弾は「影」がテーマ。死や狂気の影が色濃い幻想文学の秀作が並び、柳田國男の散文詩や北原白秋の小説なども収録。若くして事故死した山川方夫と渡辺温の作品を並べたのは恐らく意識的だろうが、影が死を引き寄せるような不吉な印象を増幅する。2018/11/28
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