内容説明
「世界一有名な囚人」ネルソン・マンデラはそう呼ばれた。白人が支配する国、南アフリカで、黒人の権利のために戦ってきた。ところが、不当な裁判によって、終身刑を科せられてしまう。だが、マンデラはあきらめなかった。刑務所の中でも、外の仲間たちといっしょに戦いつづけた。そしてとうとう、マンデラは釈放される。27年間の月日に耐えたマンデラを、世界中が祝福した。マンデラは南アフリカ大統領となり、国の未来のために力を注いだ。「虹の国」をつくるために…。
著者等紹介
高野優[タカノユウ]
フランス語翻訳家。高野優フランス語翻訳教室主宰
田中裕子[タナカユウコ]
フランス語翻訳家、ライター
川口明百美[カワグチアユミ]
フランス語翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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yomineko@ヴィタリにゃん
66
黒人であるというだけで差別されるのはおかしい。南アフリカにかつて存在したアパルトヘイト。世界中から非難されようやく廃止。黒人の権利、自由のために戦ったネルソン・マンデラ。困難に打ち勝って前に進む姿が美しい。大体肌の色で区別、差別する考え方をする人の気が知れない。頭がおかしい人達が上に立つ世界に住む人々は苦しみしかない。2024/05/31
みさどん
14
長い長い絵本。マンデラさんの人生を読みやすく絵本にしてあることがありがたい。彼の人生の中で檻の中の時間はとても長かった。ともすれば壁と石だけを見つめる時間。絶望にさいなまれずに大変な精神力で、外の社会を信じ、愛する家族のことを考えてやり過ごす時間が27年間もあったとは。肌の色で差別されていた現実が嫌でたまらない。現代は国同士の戦争になっているけれど、国の中での争いに人々が疲弊していた時代がどこの国にもあったなあ。2016/11/16
Cinejazz
9
南アフリカ国民党政府のアパルトヘイト(分離)政策に反抗した罪で、27年間の投獄生活を余儀なくされたネルソン・ホリシャシャ・マンデラ(1918-2013)の不屈の生涯を追った伝記絵本です。世界中で反アパルトヘイト運動が高まり、仲間たちの支援を得て釈放されたのは、1990年(72歳)でした。1993年にノ-ベル平和賞を受賞、その翌年に全人種参加選挙による南アフリカ共和国大統領に就任するのでした。マンデラの不屈の精神を象徴する W.A.ヘンリ-の詩篇「インビクタス(屈服しない)」に強い感銘を受けました。 2021/08/22
光
6
黒人の権利を守るために戦い抜いたネルソン・マンデラ。この事実を忘れないためにも、手元に置いておきたい絵本です。2016/01/03
tellme0112
5
一晩、一晩、孤独なたたかいの中で「1人ではない」と確認しながらの日々に胸を打たれました。絵がよい。絵本の力だなあ。黒人とカラードとアジア人って違うんだーという驚きがありました。私が習ったのはマンデラさん大統領になったあたり。もっと関心払っていたら良かったのに。2015/08/26