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内容説明
戦争に行ったお父さんが作ってくれた防空ごう。暗くて、じめじめした防空ごうに入るのが、少年はいやでした。ある日、防空ごうに入った少年は、戦場でたたかうお父さんのまぼろしを見ました。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Cinejazz
8
家の床下を深く掘った穴から直角に横に進み、庭に出られるようにした「床下豪」は、お父さんが戦地へ行くまえに、5日間かけて造ってくれました。 少年が国民学校の3年生になってすぐ、お父さんは戦死しました。 少年には、お父さんが死んだ、という感じがありませんでした。 お母さんが防空訓練に出ているとき、暗くてじめじめした防空壕に入るのを嫌っていた少年が、お父さんのスコップの削り跡を指でなぞっていくと 〝シャッ! シャッ!〟と土を掘る音が聞こえてくるのでした・・・「お父さん!」 2022/10/28
niaomi
7
<学校からの平和についての読み聞かせ依頼にて、本探し中>戦争に行ったお父さんが掘って行った防空壕。その中に入るとお父さんと会話している気持ちになる男の子。切ない。2015/11/03
遠い日
4
170709【読書ノート/ひとことメモ】野坂昭如原作。床下防空壕でのお父さんとの邂逅。戦時下の子どもの複雑な心。2017/07/09
スガミ
1
打ち込み終わったので。少年の顔が、防空壕外=単純な絵柄、防空壕内=劇画調ではあるがリアルな絵柄と表現に差があり、それは、防空壕の外と内のどちらが彼にとっての現実だったかということをわかりやすく提示している。2010/11/19