出版社内容情報
花や鳥などの自然を巧みな眼と手で描きとめた小原古邨。欧米で絶大な人気を博しクリムトにも愛された古邨の作品集!花や鳥などの自然を巧みな眼と手で描きとめた小原古邨。欧米で絶大な人気を博しクリムトにも愛された古邨の作品集!
小池 満紀子[コイケ マキコ]
著・文・その他
内容説明
原安三郎コレクション。いつか見た、ありのままの自然の情景。花や鳥、虫に獣…自然のささやかな営みをいとおしみ、その命かがやく一瞬をたくみな眼と手で描きとめた「小原古邨」。明治時代、欧米で絶大な人気を博し、クリムトにも愛された、豊饒の“古邨ワールド”のいざない。
目次
桃の花に鸚鵡
紫陽花に雀
蓮に雀
蓮に蛙
柿に目白
竹に雀
鳴子に雀
芥子に金糸雀
粟に河原鶸と蝗
木蓮に四十雀〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
けんとまん1007
52
小原古邨。初めて目にする名前。それでも、表紙の絵に惹かれて読んでみた。独特の絵のタッチ。二次元的でありながら、やんわりとではあるが、迫ってくるものがある。気が付くと、視線の先が誘導されてしまっている。その先には、描かれている動物たちの眼がある。もっと、作品に触れてみたい衝動に駆られる。2022/02/27
booklight
34
小原古邨は明治期の浮世絵師。主に海外に輸出されていたので国内ではあまり有名ではないようだが、クリムトの蒐集品にあったりラフカディオ・ハーンの作品の表紙になったりと海外で知られているみたい。浮世絵らしく、写実よりもデザイン的に情景が切り取られていて、構図が楽しい。この本自体も作品の一部がトリミングされているなどその辺を意識しているのかも。『雪の柳に烏』『蓮に雀』『柿に目白』などは構図や色が目新しく、『雨中の五位鷺』など雨にけぶる感じが情感があっていい。この頃の版画は、ちょっとイラスト的で面白いな。2022/02/19
おだまん
6
太田記念美術館での展示予習復習。情緒溢れる本当にステキな作品ばかりです。2019/02/17
Gaudi
5
私たちの人生には、大切な瞬間があります。何かのきっかけを得る瞬間だったり、ターニングポイントとなる瞬間だったり。 そんな一瞬をうまく捉えて絵にしたり、歌にしたりできるのは、芸術ならではですね。2019/03/30
まきまき
4
「踊る狐」その愛らしい絵に心を鷲掴みされた。「兎を狙う大鷹」の躍動感、「雪中の梅に緋連雀」の佇まい、「雨中の五位鷺」は雨音まで聞こえてくる気がする。好き!と思う絵ばかり。展覧会があったら行きたいなー。2020/02/28