内容説明
戦後東北・岩手におけるフェミニズムの思想と活動の内実を明らかにするとともに、それらを日本女性運動史・フェミニズム思想史のなかに位置づける。岩手においてフェミニズム的視点から活動してきた麗ら舎読書会会員たちへのインタビューと、麗ら舎読書会に会員として参加するなかで行ってきた参与観察、そして会員たち自身が記した詩や生活記録の分析から、岩手のフェミニズムのありように迫る。
目次
序章 東北・“おなご”たちのフェミニズムを求めて
第1章 小原麗子の思想と活動の展開―青年団運動と生活記録運動を中心に
第2章 「女の原型」を夢見て―石川純子「孕みの思想」を軸として
第3章 麗ら舎の“おなご”たち―エンパワーメントの視点から
第4章 千三忌から見る“おなご”たちと戦争
第5章 “化外”のフェミニズムを拓く
終章 本書のまとめと今後の展望―中央/辺境の二項対立を越えて
著者等紹介
柳原恵[ヤナギワラメグミ]
1985年岩手県稗貫郡石鳥谷町(現花巻市)に生まれる。2007年筑波大学第二学群比較文化学類卒業。2009年お茶の水女子大学大学院人間文化創成科学研究科博士前期課程修了。2015年同博士後期課程修了。博士(学術)。民間企業での勤務、日本学術振興会特別研究員DC2、お茶の水女子大学基幹研究院研究員を経て、2018年度より日本学術振興会特別研究員PD、チリ大学ジェンダー研究学際センター博士研究員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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