内容説明
昭和の初めにあって、音楽室、サンルーム、屋上庭園、応接室、共同浴場、洗濯場、売店、食堂など、豊かな共用施設が完備していた!その建物の生いたちから終焉まで、七十余年の歴史が、さまざまなことを私たちに語りかけてきた。貴重な証を未来につなげ、伝えたい。
目次
第1章 暮らした人々が語る(最初の入居者・内務省に勤務していた上原伊勢子;都電で丸の内に出勤する岩野澄子 ほか)
第2章 女性の社会進出とすまい(同時代の女性とすまい―女性の解放と自立を意味した女性の世紀;海外における女性と住まい―スウェーデンにおけるコレクティブハウジング研究からの考察)
第3章 日本初と謳われた単身女子アパートメントハウス(大塚女子アパートが提供した新しい暮らし;大塚女子アパート七三年の歩み―大塚女子アパートの空間がもたらした生活)
第4章 なぜ大塚女子アパートは解体されたのか(画期的な保存・再生の活動;目の当たりにした解体)
第5章 大塚女子アパートを未来につなげる(大塚女子アパートをめぐる多様な論点;大塚女子アパートが語りかけるもの)