内容説明
本書は、中西豊子という女性の個人史と、日本におけるフェミニズムの歴史を一筋の太い縄のようにないあわせた作品だ。そしてそれを通じて、フェミニズムというものが、ひとりひとりの個性を持った女たちの生き方そのものであることが伝わってくる。日本初女性問題専門書店の物語。
目次
第1部 ウィメンズブックストア物語(ウィメンズブックストアを創る;国際フェミニストブックフェア;女たちのスペース;シスターフッドが生んだ『からだ・私たち自身』 ほか)
第2部 フェミニズムと私(私の生い立ち;主婦業の私;私のパートナー;一人で生きる)
著者等紹介
中西豊子[ナカニシトヨコ]
1933年京都市生まれ。1951年京都府立山城高校卒業。1995年仏教大学社会学部社会福祉学科卒業。1982年ウイメンズブックストア松香堂書店設立。1990年有限会社フェミネット企画設立。市民運動、女性運動、高齢者運動などで活躍(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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うさっぴ
2
10章「私の生い立ち」〜12章「私のパートナー」がいちばん面白かった。ウィメンズブックストアの話は、最後まで読んでもあまり興味が湧いてこなかった。著者はすごく活動的な方だと思った。2015/03/18
寺島ヒロ
1
ウィメンズブックストアゆうの中西豊子さんの半生記。そのまま戦後の女性史と重なる闘争と労働の日々。さらりと「戦争が終わると女子供は山に逃げろと言われた。戦地で自分たちがしてきたことを、されると思ったのは当然だった」などと書いてあるのにドキリとします。2013/12/17
ひるお
0
日本で初めてのフェミニズム専門書店・ウィメンズブックストア。開業者である中西豊子氏は、あらゆる情報と本とミニコミを集めて店を開いただけでなく、2階をコミュニティスペースとして開き、ミニコミを作り、海外のブックフェアに参加し、女性のためのカウンセリングルームを開き、海外の本を翻訳し、ウーマンリブ史を編み…草の根のネットワークを駆使して、日本のフェミニズムシーンの一角を作り上げた。派手でないがパワフル、その熱意に引き込まれる。こうしたネットワークは様々な形で遍在していて、それは中西さんにつながっているのだ。2025/07/28