内容説明
道具・器具の改良開発、また新素材の出現は二〇世紀の諸民族文化をいかに変容させたのか?植木鉢にされたモノ、旧ソビエト社会の日用品、家電製品の異常発達など、さまざまなアプローチによる物質文明世界論の構築。
目次
1 二〇世紀の共同幻想(「未来都市」の生活;共産主義社会の日用品(ロシア)―ユートピア的な夢と欠乏の現実
転用された「日用品」(日本)
オセアニアにおける民族技術の観光資源化)
2 軍需・民需(日本統治時代の民具(韓国)
アルミ鍋
情報技術のゆくえ)
3 素材の変容(日用品化する敷物;人絹の開発からファッション化まで―人絹が繰り広げた世界;沖縄における生理用品の変遷―モノ・身体・意識の関係性をめぐって)
4 電化時代の到来(テレビと日常生活―北部タイ女性工場労働者の事例から;家庭電化の一〇〇年―自動炊飯器を中心に;洗濯機以前と以後―ドイツの選択と清潔)
総括討論
著者等紹介
近藤雅樹[コンドウマサキ]
1951年生れ。武蔵野美術大学造形学部卒業。現在、国立民族学博物館教授。民具研究・民俗学専攻
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