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内容説明
父権社会のもと、自由なセクシュアリティの主体となることを希求した女の身体と魂の苦悶の軌跡をたどった須磨子解明の決定版。
目次
1 牝鶏詩人の誕生―『天の鍵』による出発(“死”のメタフィジック;夫の死 ほか)
2 第二次『明星』への参加(晶子から学んだもの;荻野綾子との共同生活 ほか)
3 過誤を糧として(荻野綾子との別離;独・伊への親善使節 ほか)
4 敗戦と詩のありか(一九四五年の新しい風;形而上性と歴史的相対性との結合 ほか)
5 創造の魔神に憑かれて(北斗的思考;北斎との邂逅 ほか)
著者等紹介
逆井尚子[サカサイヒサコ]
1923年生まれ。日本女子大学国文科・早稲田大学仏文科卒
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感想・レビュー
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Mana
4
昭和の歌人深尾須磨子。コレットの「シェリ」を訳した深尾須磨子さんに興味を持って読んだけど、コレット絡みの記述はちょっとだけ。この人はこの人でなかなか面白い人(女性の財産権に制約があった時代に亡夫の遺産を相続した上に土地を全部売り払ってフランス留学に行ったとか)なんだけど、そこまでこの人自身に興味があったわけではなかったからちょっといまいちだったかも。著者も歌人で深尾須磨子さんとも交流があり、だからこの本の中でも多くの歌が取り扱われているわけなんだけど、私が詩や和歌への情緒性に欠けているので退屈してしまう。2019/06/29