内容説明
20世紀は、「文化」が自覚的に語られ、見出され、つくられていった世紀と言えよう。国家から個人に至る、文化をつくり出す主体の問題を、「生産」という概念を通して、多面的に考察する。国立民族学博物館シンポジウムの記録。
目次
文化の生産
インドネシアにおける国家と文化の生産
インドネシアにおける文化の消費―バリの「地方文化」をめぐって
民族と文化の創造―東マレーシア・サバのカダザン人の事例から
20世紀および今後のタイ文化の表現
日本・インドネシアの国際文化交流政策をめぐって
イギリス的なるもの(Englishness)の捏造―「政策としての文化」再考(1880‐1920)
政治的資源としてのインディオ文明―19‐20世紀メキシコにおける文化的植民地主義と自己成型〔ほか〕