内容説明
福祉は文化である。少子高齢社会の到来、家族の弱体化のなかで私たちはどう生きるのか。日本福祉文化学会を創設した著者が、人間らしい真の福祉を基軸とする社会の新たな文化創造を提唱する。
目次
1 パイオニアからの学び
2 福祉文化への展開
3 福祉文化の諸相
4 教育のなかに福祉文化を
5 地域に築く福祉文化
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ゆう。
22
福祉文化学会を立ち上げた著者が自らの論を示した内容です。著者は福祉は慈恵的で恩恵的なものから権利として発展したことや普遍主義的に発展したことを踏まえて、福祉と文化は切り離せないものとして位置づけられなければならないと指摘します。僕は社会福祉の歴史はその実践者は対象者の生を文化的にも位置づけようと苦労した歴史だと思いますし、文化は人間の生の根幹に位置づくものでもあると思うので、単純に福祉が皆のものとなったから文化が大切とすると歴史を正しく見ない危険性はあると思います。しかし、学ぶことの多い本でした。2017/11/09