内容説明
20世紀は国際観光の時代であった。民族文化の商品化、先住民族の自立、観光立国、自然や遺跡の活用などによって、観光は民族文化の変容を促した。19世紀から21世紀までを視野に入れ、観光の全体像に迫る。
目次
観光革命と20世紀
旅の大衆化か、差分化か?―トマス・クック社発展の影で
楽園幻想とポリネシア観光
観光地イメージの形成―商品としてのハワイ
文化イメージの受容と価値の生産―1920~30年代のニューヨークとパリ
カナダ先住民社会の考古学遺跡と観光
アイヌにおける観光の役割―同化政策と観光政策の相克
モンゴルにおける観光立国―観光装置と異文化理解
観光立国キューバのジレンマ
鎖国と観光―ブータン王国の事例〔ほか〕