ホラージャパネスク叢書
幻想秘湯巡り

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  • サイズ A5判/ページ数 205p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784810427172
  • NDC分類 291.09
  • Cコード C0395

内容説明

ゆったり湯に浸かり、旨いものを食べ、心地好く酒に酔い―怪異と出会う。日本各地の温泉場を巡りながら、縁の作家やその作品に触れ、温泉神秘小説の構想を練り、当地の奇っ怪な伝承に耳を傾けつつ、怖い体験までしてしまう―ちょっと奇妙な「秘湯紀行」。

目次

死者も入りぬという地獄湯に浸かる恐山
賢治を想いつつ温泉俳諧小説を作る台、花巻、鉛温泉
妖狐を語り、火事の湯の話に震える那須湯本温泉
鏡花に誘われて北陸へ旅立つ山代、山中、和倉温泉
死人の面に纏わる伝説の筥湯に入る修善寺温泉
とある温泉宿で、身も凍る怖い体験をする塩原温泉
過ぎし日を想い、温泉神秘小説の想を練る畑毛温泉
角の生えた銅像と鄙びた温泉町に安らぐ温泉津温泉

著者等紹介

南条竹則[ナンジョウタケノリ]
作家。著書に『酒仙』『遊仙譜』(以上、新潮社)、『満漢全席』(集英社)、『虚空の花』(筑摩書房)、『セレス』(講談社)、『あくび猫』(文芸春秋)など
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感想・レビュー

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榊原 香織

61
あー、ナンジョー先生だ なんでホラー?と思ったら、やっぱり全然怖くなかった。 温泉の話。 この間修善寺に行って、箱湯で気持ちよく足湯に浸かったが、そこが源頼家惨殺の場所、と書いてあってゾゾッ2022/09/14

あたびー

42
ホラージャパネスク叢書と書いてありますが、別にホラーではないです。南條竹則さんが趣味の温泉巡りをした事をエッセイにしたもので、二つばかり小説のネタのようなものが挟まっています。秘湯巡りの参考書にと買いましたが、20年ほども前の本なので、既に閉まっている旅館や共同浴場もあり、訪ねる前にはちゃんと調べる必要がありそうです。南條さんの場合、つげ義春よりはもちっと一般寄りの宿にお泊まりのようなので、参考になる記述は多いです。2022/08/25

コオロ

2
温泉は何も考えず浸かるのが一番気持ち良いだろうに、風情を活字に残そうとしたり、小説を思いついたりしてしまう、幻想を追いかける作家のサガというか業というかを感じる紀行文。先人の温泉小説が多数紹介されていて勉強になります。我が山形県の肘折温泉にも湯治場があるんだけどこの本のラインナップにはなかったなあ……。2023/05/03

misui

2
温泉のトポスをめぐるエッセイあるいは紀行文。いつもながら食や性や怪奇といった下世話になりがちなネタに文学的興趣を乗せて描くのが上手い。人間の本源にある欲求と温泉地のノスタルジーが心地よく融け合っている。2011/05/26

アシ原

1
人間の心身、そのほぐれた所に現れるモノだから怪奇も少し変わっているような気がします。意味不明でおぼろげな原始の恐怖。2014/01/26

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