内容説明
だれにも起こり得る男女の愛の葛藤。殺意にまで高められた憎悪の背景とは。
目次
1 魔性の女 キャロライン・ワーマス
2 永遠の愛を求める女ベティ・ブロデリック
3 男にうとんじられる女ルース・エリス
4 体面をとりつくろう女ジーン・ハリス
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
madhatter
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ルース・エリスの章が不可解で心に残る。とは言え、お互い別れる理由が山程あるのに離れられない、エリスとブレイクリーよりも、私には、脇役デズモンドの存在が一番謎。本書では二人が軸で、彼については付随的にしか語られない。だが、愛人エリスには「当て馬」として利用され、ブレイクリーには小馬鹿にされ、それでも最後まで、このある意味お似合いのカップルに関係した彼は、二人に何を思ったのか(彼にすればエリスの売りのセックスも、そんなにイイもんじゃなかったようだし)。彼を軸に見ると、そこにまた別の「愛欲」があった気もする。2012/03/27